WORKS施工実績
インド
ムラガンダ・クティ寺院(初転法輪寺) / 釈尊一代記 調査・修復・剥落止め・彩色保存修理
インドの仏教四大聖地の一つと言われる鹿野苑で、新たな象徴となる仏教寺院として建立されたムラガンダ・クティ寺院。
建立当時 堂内の壁画制作にあたり、当時インドでは仏教を正しく理解する絵師がいなかったことから、日印協会を通じ日本に絵師の派遣が要請される。インドにて仏教美術の研究などの経験を持つ野生司香雪によって1931〜1936年の5年の歳月をかけ堂内の壁画3面に日本独自の大和絵の特徴とヨーロッパの絵画形式を巧みに織り交ぜた釈尊一代記が描かれた。
2011年に中国 敦煌の研究会で同席した東京藝術大学の教授から、本寺院の壁画保存修復についてプロジェクトの要人を紹介され現地へ向かう。現地調査では塗膜の浮き、塗膜の剥落、壁の亀裂、日本画とは異なる下地といった数々の課題を修復すべく東京藝術大学 木島隆康教授の指導を仰ぎ2019年9月試験施工を実施。その後2019年12月、2022年2月の2期に分けて現地での修復作業を実施。絵画の剥落止めと補彩色を行った。2023年冬には修理完成式典が無事行われた。
DATA
建物等名称 | ムラガンダ・クティ寺院(初転法輪寺) |
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文化財区分 | |
施工内容 | 釈尊一代記 調査・修復・剥落止め・彩色保存修理 |
所在地 | インド |
施工年 | 2019年 |